2018/04/02
最終更新日:2020/06/07

突然、死ぬかもしれないと思った~パニック障害の体験と現在~

パニック障害の体験

それは、突然起こった。
「このまま死ぬかもしれない」

本気でそう思うと同時に、時間が止まり、頭の芯が冷えたように感覚がなくなり、手は震え、恐怖のあまりじっとできず、床を這いながら助けを求めた。

動悸、震え、恐怖、冷や汗や体がカァーッと熱くなるなど、人によって発作は少し違いますが、共通するのは「死」に関するあまりにもリアルな恐怖。
確実に死ぬことを信じてしまうくらいの感覚です。

そんなパニック障害について、私の体験をそろそろ書いておこうかと思います。
これは、私の話、そして、今苦しんでいるあなたの話です。

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パニック障害は必ず良くなります

苦しんでいるときや先が見えないとき、それが永遠に続くかのように思ってしまうものです。
そして、楽になったり症状がなくなると、「そんなことあったっけ?」と、あっけなく忘れてしまうのが人間です。

パニック障害は必ず良くなります。発作はなくなります。

もし、パニック障害と自分一人で戦おうとすると「いつになれば、良くなるの?」と長い間苦しむことになります。 なので「自分はパニック障害かもしれない」と思い当たるのであれば、すぐに病院へ行くことをオススメします。

そして、内科や心療内科、ではなく「精神科」をオススメします。
「精神科へ行くなんて・・・」と思いますよね?

私も思いました。
「まさか、この私が精神科なんてところに行くなんて、ありえない!!」

私はお酒とタバコを愛し、夜の酒場を愛し、好きなことばっかりするような20代を過ごした自由人でした。 怖いものもなかったし、失うものなんてないと思っていた。
それが、30代になり責任感が重いポストや、のしかかる大量の業務、ほとんどないプライベートや休日・・・。

私はそれが特別な人がなる病気だと思っていました。

でも、違うんですよ。
たとえば、心臓の病気をした方(心筋梗塞など)は、その後パニック発作を起こしやすいそうです。 死への恐怖がそうさせるのです。

ほかにも、トラウマ(心的外傷後ストレス障害=PTSD)の人も、パニック発作を起こします。
子供も何か嫌な体験をして、それが心に残りすぎるとパニックを起こします。

パニック発作とは、そういった心への負担(精神負担)がいつのまにか貯まりすぎて、あるとき爆発してしまうという症状です。
言い換えれば、心がSOSを出して「精神を休めてくれないと、もう保たない!」と叫び声をあげたということです。

それは、心がもとに戻ろうとしている浄化作用とも言えるかもしれません。なので、そういった症状を持つ人は世の中にたくさんいるのだと安心してください。

そして、精神科に通う人は「眠れなくて・・・」という不眠の悩みがあるビジネスマンや、離婚のショックで元気がなくなったために、 悲しみと苦しみから身体だけでも楽にしようと安定剤をもらう人だったり、いろんな人がいます。

そして、実は誰も周りを気にしていません。これは、本当です。
私がレザーのミニスカートにピンヒールでカツカツと待合室に入っていっても、ほとんど誰も凝視したりしません。みんな自分のことに必死だからです。
(まぁ、「この人は本当に精神の病気か何かなの?」とは疑われてるかもしれませんが・・・苦笑)

さて、パニック障害は初期治療が早いほど、苦しむ期間が少なくなり、仕事への影響も少なくなります。 そして、今の薬はほとんど体に依存を残しません。使い方次第です。安心してください。

では、私の体験を少しお話しておきます。

私の体験と今

冒頭に書いた発作は私の2度目の発作でした。

1度目はグアムへ向かう飛行機が着陸態勢に入ったあとでした。
機体が降下していくにつれて、耳鳴りがひどくなり、後頭部に血が集まっているのを感じました。
後頭部の鈍痛が重くなっていき、耳鳴りは収まらず、心臓は激しく脈打っていました。
「脳出血? 脳梗塞? 着陸するまで我慢できないかも!」
私は震えていました。

ハンカチで口を押えて深呼吸(過呼吸を抑える感じ)を繰り返し、首の後ろをもんで痛みを逃がし、どうにか着陸まで持ちました。
到着した私は固まった顔のまま、スーツケースにもたれ、無言でホテルまで直行しました。

部屋に入るまでの時間、カフェでコーヒーを飲む手も、タバコを持つても、ガタガタ震えていて、向かいのテーブルの人から不審な目で見られていました。夜までベッドで死んだように倒れていて、母に夕食に誘われるもほとんど何も食べられなかったのを覚えています。

さて、2度目の発作は「脳」ではなく「心臓発作かなにか」だと思いました。
不思議な話ですよね、場所が違うなんて。共通してるのは「死ぬかも」と本気で怖れていたことです。

2度目の発作で救急車を呼んでほしいと、息も絶え絶えに言う私を、母ははっきり止めました。
「やめなさい!絶対、精神的なものだから」
母には何かわかっていたのでしょうか。
そして、母の隣で朝まで震えて泣きながら過ごしたのでした。

その週、動けるようになってすぐに病院を探しました。
でも、私は「精神じゃない、心臓かなにかがおかしいんだ」と本気で思っていて、循環器科の有名な病院へまず行きました。
心電図もレントゲンも問題なし。血液検査も問題なし、でした。

今ではおぼろげですが、その頃、原因がわからず不安に過ごしていました。
でも、ある時、本屋で偶然に見つけたんです。
「パニック障害の治療」のような題名だったと思います。

症状を読んで「これにピッタリ当てはまる」と思いました。
そして、すごく嫌でたまらなかったですが、精神科を探し始めたのでした。

今でこそ、病院の探し方は自分なりのやり方ができたのですが、その頃はインターネットの口コミで探していました。 これは失敗ではなかったですが、成功ではなかったです。
それがわかったのも、ずっと後になってからですけどね。

やはり、その症例を多く扱ってる病院は信頼できると思いますので、私も愛用しているドクターを探すサイトを載せておきます
⇒名医を探すドクターズガイド

私が思う病院の選び方

さて、病院選びですが、私の考えをまとめておきます。よければ参考にしてください。

1.名医と呼ばれる先生がいる病院に行っても、その先生が見てくれるかはわからない。
しかし、名医の先生が運営指導しているので、治療の方向性はだいたい同じです。

2.専門に特化した病院は、けっこう挑戦的な治療をすることがある。
つまり、薬も最初から数種類出します。だいたい3種類~5種類まで出すことがあります

(抗うつ薬1種類、抗不安薬1種類、睡眠導入剤1種類、発作が起きた時用の薬(強力系)、
その他その人の症状に合わせた薬があります)

そして、2週間ごとに1ヶ月かけて、薬の量や種類を調整します。
(人によって、効果や副作用の出方が違うためです)

3.心療内科は、だいたい抗不安薬とか睡眠薬のみを出すところが多い。
しかし、パニック発作が3度以上ある場合は、パニック障害と認められます。
パニック障害の第一選択薬は抗うつ剤と抗不安薬の併用が良いと、専門書やエビデンスでは
推奨されています。

ということで、心療内科よりは精神科のほうがエビデンスに基づいた投薬をされます。

4.小さい町の精神科でも名医はいる。しかし、一般人にはわかりませんよね。
私の感覚では、60代以上の医者は、薬を多めに出す人と、少ない人に極端に別れます。

個人クリニックの年配のお医者さんは薬が少なめな印象。
診療所的にお医者さんが何人かいる公共な診療所は、薬がやけに多い印象。

私は60代以上のお医者さんは、必要以上の薬を出さない方のほうが安心できます。
(あくまで私の主観ですので・・・)
というのは、昔の薬は副作用が多かったので、あまり長期に投与しないほうがいいとか、
量を多くしないほうがいいとか懸念があったため、お医者さんも使うのを慎重になっていた
のだと思います。だから、60代の先生が出す薬が少ないのは当然と言えば、当然。

ただ、今の新しい薬に詳しいお医者さんは、副作用が少ないことも知っているし、それを
使った経験も多かったりで、薬を組み合わせて、どんどん試す人も多いそうです。

また、専門的にやってる人は薬を精力的に使うお医者さんが多いです。
それはそれで、頼りになるお医者さんだと思います。

5.結論。名医や専門に特化した病院が、必ずしも自分に合っているかはわからない。
自分の性格、忍耐力、薬への抵抗などを考慮したうえで、病院を選んでください

または、1度目は地元やいつもお世話になっている先生に診てもらって、
落ち着いたら、病院を探してもいいかもしれません。

薬については、その病院の専門性と、お医者さんの年齢を卒業年度からだいたい調べると、
傾向だけは見てとれるかもしれませんね。

私は病院を変えた経緯

私は1度病院を変えました。
最初にお世話になったところは5年ほどでしたが、良い先生でした。

しかし、私は性格的に薬には懐疑的(薬嫌い)ですが、物事には挑戦的なタイプです。
その先生は私の薬嫌いを尊重してくれましたが、そのために最初の1年に苦しみました。

私が拒否したということもありますが、あとになってみれば「薬を飲ませるのも、医者の技術」だと知りました。

また、薬を飲み始めてほとんど症状はなくなりましたが、私には生活を変える必要がありました。 生活を変えなければ、結局再発するんですね。(原因は解消されてないからです)

それに私は結局、薬を始めたものの、仕事を辞めました。
そういったところで、その先生は様子を見るだけでした。薬を変えたり、増やしたり、生活指導をする、ということはありませんでした。薬を止めたときも、止めたりはしませんでした。

その頃はそれでベストだったと思いますが、もう次の段階に行きたいと思ったのです。
薬を飲んでても、飲んでなくても、まだうまく行っていないのです。

「これからは、トライしたい。やれるだけのことを試したい」と思いました。

それには、その先生はもう私の方向性には向いていませんでした。
薬を色々変えてみて、ベストを模索していく、そういう先生を求めました。
私が薬に懐疑的でも「まだ飲むべきだ」と信じさせてくれる、なにか違う手が必要でした。

その次の病院探しで、私は迷いましたが有名な先生がいる病院ではなく、専門家だけど個人でやってる小さい病院に行きました。
理由はやっぱり、薬をたくさん飲むのが嫌いだからです。(さっきと言ってること違う!笑)

ただ、今回はパニック障害ではなく、私の昔からの問題の睡眠治療(パニック障害になったのは、心のトラウマがあった問題が影響している気がした)に 取り組むべきだと決めていました。

そして、患者の90%が睡眠治療だという、専門家の先生に現在お世話になっています。
そして、そこでうまく行かなかったら、大病院の睡眠センターに移動しようと考えています。

薬との付き合い方

薬については、別記事で詳しく書いてますので、良かったら見てください。
⇒抗うつ薬は本当に必要なのか?継続か断薬か。自分で決断する大切さ。

そこで書いたように、私は薬に関して今でも懐疑的な印象は持ったままです。
今でも飲む前に一度は考えます。「本当に必要か?」

ただ、自分のために利用する、という考えで使っています。
「よし、飲むぞ」ってな感じです。笑。

あと、期限を決めています。
半年間飲むと決めて、それまでに生活や体調がどうかを見て、次の半年を決めます。
基本的には薬を止めれるように動く、というスタンスですが、再発もしたことがあるので、判断は難しいです。

ちなみに、医者は再発すると「薬を止めるのが早すぎたね」と必ず言います。
でも、私はそれは理由の半分だと思っています。
何事も原因は1つではないし、再発しない人もいるからです。

たしかに薬を止めてなければ再発しなかったかもしれないけれども、それを認めてしまうと、薬をずっと飲み続ける選択肢のほうが、将来的には良いという確率の話にもなります。

たとえば、血圧が高い人は、他に異常がなく健康でも、将来のために薬を飲み続けている人がいます。 甲状腺関係で薬を飲み続ける女性の方がいます。 私の父は痛風の薬を飲み続けています。
どれも「予防」のためです。

私が読んだ「精神病薬」についての専門書で、その著者の精神科医はこう書いていました。

『「予防」のために薬を飲み続ける患者がいるのに、なぜ精神病患者は自殺する確率が〇%を超えるのに、薬を止めなければならないのか?』

ある意味、正論だと思えました。彼は、精神病薬も「予防」のために飲み続ける「必要がある患者もいる」ということを伝えています。

つまり、薬は飲み続ける可能性も視野に入れつつ、自分の体と折り合いをつけて、うまく使うべきものかと思えます。

ストレスは体を壊します。苦しみや不幸も体を蝕みます。
タバコやお酒や生活習慣よりも、心を病むほうが体を壊すという話もあります。

すべての可能性や方法、選択肢を考えて、薬の利用の仕方を考えるべきだと私は思います。
「 抗不安薬を時々飲むことで、ストレスや興奮が沈められ、将来に心筋梗塞になる確率が下がるなら、 飲んでもいいかもしれない」と思ったことが私にはあります。

完治を目指すために必要なこと

今、苦しんでいる人は、まずお医者さんを見つける。
そして、今戦っている人は、身体が休む時期を伝えていると思って、身体の声を聞きながら、休養しましょう。

そして、少し元気になった時からが、勝負の時です。

「何を、無理してきたんだろう」
「何が、自分に合ってなかったんだろう」
「ここまでの恐怖を呼び起こすほどに、抱えていた苦しみやストレスは何だろう」

そう、自分と向き合うときです。

薬で、発作はなくなります。症状はほとんど消えます。

その先の「完治」を目指すために、自分の「マインド」「考え方」を見つめ直して、生活や社会から受けるストレスや苦労の 受け流し方、捉え方を変えること。または、そういったストレスを減らす環境を作るか、移動する。

何かを変える必要があるということを、身体は教えてくれているのです。
それが何かを「知る」ことこそ、完治へのキーです。

そして、その先は今までとは違う未来が待っていると私には思えます。

私は歩き始めています。保証はない未来ですが・・・。
あなたも一緒に歩きませんか、きっと同じ不安を持っているはずです。

でも、この両足がまだあるから、この心臓は動いているから、まだ行けます。

一緒に完治を目指しましょう。
治療すべきなのは「病気」ではない。私が治したいのは「私の人生そのもの」なのです。


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