2018/08/28
最終更新日:2020/06/08

非24時間睡眠覚醒症候群は、昼間の仕事ができないのか?

非24時間睡眠覚醒症候群と仕事

こんばんは、南カレンです。

今回は、非24時間睡眠覚醒症候群と仕事について書いてみます。

これを書くにあたって「同じ障害の方のブログがないかな~?」と探したら、数年前の記事でしたがいくつか発見し、読ませてもらいました。
記事の随所で紹介することにしますね。

みなさん、同じような若い苦労の時期を経て、自分なりに対策を立てて生活してらっしゃるよう。

さて、この記事の目的は「非24時間睡眠覚醒症候群の人は昼間に働けないのか?」という問題について考えること。

正直、この障害の方の感想を募集したら「難しいだろうね。」って回答が多数になると予想されます。

私自身、仕事を探すときに求人を見ながら「朝9時からか・・・。続ける自信がないな。」と諦めてきました。

どうにかこうにか、無理をして徹夜も覚悟で頑張れば可能なことを体験から知ってはいます。

でも最終的に数年で仕事を辞めるはめになる、遅刻を繰り返し職場にいづらくなることが大半です。そのときのいたたまれなさ、不甲斐なさは一般の人には理解しづらいことでしょう。

私の結論は「無理して生きて、体を壊したり病気になったら、元も子もない。」です。

こう思えるまでに死ぬほど仕事してきましたが、ようやく素直に体を優先させる姿勢を得ることができました。

それと同時に、無理してでも働いた期間、長く続く知人と出会うこともできました。

だから、睡眠障害というだけですべてをあきらめるのは間違いで、試行錯誤しながら人生を生きていく、って姿勢が一番王道な進み方であり生き方であると思えます。

そのことを、この記事の最後までに伝えたいですね。

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非24時間睡眠覚醒症候群が、転職を繰り返す理由

これはもちろん、朝に起きれないために遅刻を繰り返すようになる、または仕事中に起きていられないために評判が悪くなる、のどちらかで、そのために会社にいづらくなり結局退職することになるのが原因です。

かくいう私も3度の社員生活を送りましたが、どれも3年から5年で、上記の状態となり退職しました。

一番最後の社員をして働いた会社は、休職のすえに、クビになりました。

頑張って管理職までになったのに、悲しいことです。

今の主治医に言わせれば、「非24時間睡眠覚醒症候群の人で、それだけの期間働けただけでもすごいよ。」とのことですが、
喜んでいいのか、悲しんでいいのかわかりませんでしたね。

だって、相当にツライ思いをしてきたことが思い出されましたから。

しかし、転職を繰り返したことでメリットもありました。
それは、たくさんの世界を知れ、たくさんの人に会えたこと。

今でも続いている縁ではないけれど、その時その時に、インスピレーションや良い刺激をもらえたのは良い思い出です。

さて、朝起きれないのは夜遅く寝ているからですが、普通の人とは事情が違うのが睡眠障害です。

夜遅く寝ているのは自分の意思で選択したからではないんですね。

私の場合は、下記のサイトのみずちさんと同じ状態でした。
⇒みずちさんの記事「睡眠障害で辛い」

夜の11時~1時の間に布団に入ったとしても、早く眠れて3時、遅いと朝日が昇る頃まで眠れませんでした。あの感覚をなんというのか・・・ただ、夜を眺めているような感じでした。

朝の5時に眠れたとして、もし9時出社の仕事なら3時間程度の睡眠ですから、午後には電池切れで極度の眠気に支配されます。

もう抗いようのない眠気です。

私は会社員時代、20代前半でしたが、慢性の睡眠不足で午後に必ず強烈な睡魔と戦っていました。机に座っていると寝落ちするので、何度もクビをガクッと落としたあたりで、もうダメだと眠る場所を探しに行きました。

休憩室がありましたが、人が出入りするので、あまり使えません。

私の仮眠場所はトイレでした。(※ドン引きしないでください。)

便座のフタを閉めて、その上に座り、トイレットペーパーの上のわずかな台に腕を預け、突っ伏して20~30分仮眠してました。それも夕方までに数回です。

今思うと、ナルコレプシーの症状に似ていますが、どうにか意識を保てていたので仕事場から移動する気力(同僚の目を避けるだけの罪悪感)はありましたね。

でも、普通の人はどうしようもなくトイレで眠ったりしませんよね。
そのくらい、ある意味睡眠不足に追い詰められていたともいえます。

そのあと、長い社員生活の中での睡眠不足に疲れ果て、いつしか憂鬱さがどんどん増していき、ウツのような状態になっていきます。
そして遅刻が増え、どんどんと会社での立場が悪くなっていく。

今、思い出しても、繰り返したくない経験です。

それを私は何度も繰り返しました。

そのたびに「自分はダメな人間だ」と憂鬱になる期間を過ごしたのが私の社会生活の大半でした。

現在では、半年前に自分が睡眠障害の中でもいつのまにか「非24時間睡眠覚醒症候群」に移行していたことがわかり、さらに昼間に働く自信はなくなってしまいました。

それでも睡眠治療で「睡眠後退症候群」に固定できてきたことで、また昼間に働ける希望を持ち始めることができました。

子供の頃から「普通の」社会にコンプレックスと憧れを抱いていた人間には、今でもやはり「普通の」社会で生きることが憧れなのです。

実は昼間社会に無理やり合わすことは期間限定で可能

さて、こうした転職を繰り返してることで、冒頭で述べたように「非24時間睡眠覚醒症候群の人は昼間働けないのか?」という問題はより一層真実味は増します。

しかし、私は「期間限定なら昼間の仕事は可能だ」と言いたいです。

現に私も不調を訴えだすのは、働きだして3年頃です。

最初の1年は緊張ややる気でどうにか乗り切れますし、2~3年あたりは仕事が板について、面白くなってくる頃です。

体はどうにかならなくても、人は気力や意思の力である程度頑張れる生き物です。だから、期間を限定するのなら、昼間の仕事をしてみることはできますし、昼間でしか得られない社会の一般事情や仕事風景について知る良い機会だと思います。

今回見つけたtamusaさんの記事では2ヶ月のフルタイム経験について書かれていました。
⇒tamusaさん記事 2ヶ月のフルタイム労働と成功

もし、若い人で睡眠障害を患っている人がいたら、本人が希望するなら一度は昼間の仕事にトライしてみてもいいのではと言いたいです。

ただし、期間は限定してください。
そして、家族の方は見守ってあげてほしいです。

本人さえ知らず知らずのうちに無理をしていって、不調が社会生活に影響していくからです。

それでも、社会で生きることはその人の糧に必ずなる。

社会で生きれるってことは自信になるんです。

自分の睡眠症状と仕事についてじっくり考えてみる

では、睡眠障害を患いながら、具体的にどういう仕事を選ぶのか、どういう働き方をするのか、どこに就職するのか?

転職に関するキュレーションサイトでは、睡眠障害に対して有効な職種というのが挙げられています。でも、私はそれについて疑問を感じでしましました。

1.起業&フリーランス


そんなの普通の人間にほいほいできるかよ!?

・・・と思いませんか?
全然、わたしたちの参考にならないです。

ただ、睡眠障害の方のサイトを見てると、フリーランスの人って結構いるんですね。
正直、尊敬します。

フリーランスができるってことは、それができる能力があるってことですから。でも、一般向けじゃない。

私も、なにがしかでフリーで生きていければと願っていますし、他の記事でマルチスキルを推奨している記事を書いていますので、睡眠障害とともに生きていくには、フリーはとても良い選択肢であり、目指したい道の一つではありますよね。

2.シフトが柔軟な仕事に勤務する
これは妥当な選択肢であり、私も現在この働き方をしています。
といっても、半年前までは睡眠時間がフリーランしていたので、一定の時間に勤務することも難しかったです。

非24時間睡眠覚醒症候群の人には、まず薬が必要です。
そうでなければ、正直、シフト勤務も難しいと私は考えます。

私個人の体験ですが、あるバイトで17時から23時までのシフト勤務をしていた時があります。

その頃はまだ治療をしていなかったので、睡眠スケジュールが夜の時間にかぶってしまうことがよくありました。昼からどんどんずれていき、午後2~3時に寝る生活になったあたりでしょうか・・・

夕方5時の勤務に遅刻してしまったんです。
完全に寝ていました。

どうにか17時半にハッと目覚めて、すぐさま職場へ行き、時間帯責任者の社員に謝罪したとき、彼はこう言いました。

「あのさ~、みんな掛け持ちとか学校とか両立してても頑張ってるんですよ。
それを『寝てました』って・・・・ははっ(笑い)」

想像できますか?
そのときの私の屈辱を。

もっとも遅刻した私がはなから悪いです。

しかし、彼は他の人の生活や人生と、私の人生を(勝手に)比べて笑ったのです。
私の人生や苦悩なんて彼にはわかりません。

しかし、そんなふうに笑われたのも、あなたは頑張ってない認定されたのも、ひどい屈辱でした。
悔し涙したくらいです。

あんな思いは誰にもしてほしくはないです。

だから、固定シフトの勤務を選ぶときも、それがたとえば夜の時間帯からであっても、非24時間睡眠覚醒症候群の人は、ある程度睡眠を取れるようになる、寝つきがよくなる、時間がだいたい固定できるようになってから、トライしてほしいです。

遅刻して連絡を入れたり、現場に入ったときの謝罪とか、本当にツライものです。

そうならないようにできるだけ避けるべく、まず対策を立ててから働くことをおすすめします。

3.私の考える働き方
まず、薬物治療(睡眠治療)を開始していない睡眠障害の方は(非24時間睡眠覚醒症候群の人はとくに)、在宅業務やフリーランスが出来ない場合は、短時間バイトや短期バイトをおすすめします。

それで、まず順調に遅刻や欠席なく働けるか試してみましょう。

だいたい3か月でわかります。

私の経験では、障害が重度である期間ですと、3か月で1度は失敗します(遅刻や欠勤など)・・・。

3か月で失敗があった場合は、シフトを増やしたり働く時間を増やすのはリスクが大きいです。
私はこれで何度も失敗しています。

続けることができる仕事(または状態が安定している時期)であれば、3か月が無事に超えられます。
これは、一般の人でも転職の際に、その職場で働いていけるかの指標だと思われます。

そして、これができた人、または睡眠治療を開始した人は、午後や夕方からの仕事でいいので、一定の固定時間で働くことを次の目標にしてください。

医師からの助言では、睡眠治療を開始した場合、朝から働くのが本当は治療効果がわかりやすく、また将来的に社会に復帰しやすいので良いということですが、睡眠後退症候群や非24時間睡眠覚醒症候群の人は、最初から朝は厳しいと思います。

一番適切な時間は午後から夕方、遅くても9時くらいまでの仕事がやりやすいと言えます。

これは、睡眠後退症候群の人にあった時間帯で、非24時間睡眠覚醒症候群の人も睡眠覚醒症候群から移行した方が多いので、ここまでは戻しやすい時間帯でしょう。

そして、その仕事が1年やそれ以上継続できたなら、午前中からの仕事にトライするために睡眠治療と併用して認知行動療法にトライしていくのが妥当な道のりではないかと考えます。

私は現在、新しい仕事に移って3か月を超えたので、1年を目指して働いているところです。

また別記事で治療の経過を挙げていってますが、現在、ややフリーランし始めているような気がして、少し焦って調整を試みているところです。

そうフリーランは気を抜くとまた始まってしまうのです。

非24時間睡眠覚醒症候群とは、社会で最も生きづらい障害なのではないかと私は今思います。

社会で生きられる自信をつけることが一番大事

ここまで書いてきましたが、私は恥ずかしながら何度も失敗を繰り返してきながらも、ずっとトライし続けています。

たとえ、また失敗したとしても、頑張ったことが自分の自信につながっているからです。

その中で、フリーランスや在宅など、自分に合うやり方につながるのならそれも良いことですし、社会の中で生きて行こうと模索し続けることも、いろんな意味で勉強になることだと思います。

睡眠治療は長い目で行っていく作業です。

しかし、自分で自分の状態を観察し続けることが、自分なりの生き方や働き方を掴めるきっかけとなるのは、たくさんの同じ障害の方のサイトでみなさんが実践したり、自分なりに生きていってることが証拠です。

仕事をすることは生きることだと、ある本に書かれていました。

引きこもりで自分の趣味に没頭して生きるのも幸せかもしれません。

でも、社会でつながってこそ、人は本当の自信を作れるのだと私は実感します。

なので、ツライ思いをしても諦めず、挑戦し続ける。

たとえば、非24時間覚醒症候群は夜を彷徨い歩く時期があります。
そんなとき、「本当に自分は一人な気がする。」とよく思いました。

夜の11時に散歩に行きました。夜中の3時にコンビニに行きます。
朝の5時にコーヒーを買いに行くこともあります。

ほかにも、誰かと約束をしたとき、ほとんど寝ないで行くはめになって、日中に元気がなくて同じように楽しめなくて残念だとか、

旅行から帰ってきたら、1~2週間も疲れが取れなくて大変だとか、

誰かと会おうとしても同じ時間帯に生きていなくて友達がいつの間にか減っていくだとか、

いろんな悩みが出てきます。

でも、諦めないでほしいなーというのが私の気持ちです。

仕事をクビになったとき(仕事が問題でなったのではなく、休職が受け入れられないので結果退職になったのですが)、

私には両親と、親友一人と、自分の小さい部屋と、自分しかありませんでした。

他の人たちはすでに、苦しい5年間の中で疎遠になっていました。

そういう時期に考えた色々なことが、今の私の糧になっています。

寂しいことでもありますが、生きるってそういうことかなぁ、と今は今で、次の目標を見てやっています。

仕事は、できますよ。なにかしら。

そのために、薬と、認知行動療法と。

そして、一番の薬は「誰かがそばにいてくれること」かもな、と思います。

なんか、最後語りみたいになっちゃってますが、今回はここまでにします。

次はずっと更新していない仕事系の記事に戻って、いろいろ書きたいと思っています。

アラフォーの転職事情とか。笑。

それでは、また。

⇒【関連記事】非24時間睡眠覚醒症候群の体験その後【2018年7月】

今回、見つけた睡眠障害のブログさんその他⇓
⇒inoaoさん「睡眠障害らしきものと私の20年間


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