こんにちは!南カレンです。
今回は睡眠障害持ちの私の今ある全知識でもって、「睡眠のホント」をご紹介したいと思います!
さて、「眠れない・・・」と今や多くの人が睡眠に満足感を得れていない現代、私のように睡眠障害を持つ人間も増えているらしいですが、先日久しぶりに高校の友人と飲んでいて友人は私にこうビシッと言いました。
「いや、睡眠障害とか言ってたら、そんなの私もだから!」
なんと彼女曰く「ここ1週間、毎日1時間くらいしか寝ていない」のだそう。
いや、君それって結構マジで危ないから!病院行けや!
って、私も説教し返しちゃいました。
さて、それでは世にある睡眠の常識を覆しつつ、自分らしい睡眠の見つけ方を考えていきましょう!
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目次
眠れないときはあきらめろ!
眠れないとき・・・布団の中で「寝れねぇなぁ・・・」って悶々と考えて数時間過ごしたことはありませんか?
「とりあえず、横になっとけば疲れは取れる」と、親や医者に言われたことがあるので、それに従ってる人はまだまだ多いですが、それはダメなやり方ですよ!
人はある定義を認識すると、それが染みついてしまうんです。
つまり「眠れない」と思ってしまうと、「布団=眠れない」という意識が脳に焼き付いてしまうそう。
睡眠の第一人者として有名である、国立精神・神経医療研究センター精神生理研究部の三島和夫先生が、著書の数々でご紹介されているのですが、不眠を訴える人が布団の中で眠れないまま過ごすというのは絶対にやってはいけない行為だそうです。
不眠の患者を指導する認知行動療法で指導される内容は以下の通りです。
・眠くなったときだけ寝床に就く
・布団に入って10分以上眠れない時は、寝室から出る
・ベッド以外で寝てはいけない(たとえば、コタツで仮眠とか、午後の昼寝でソファで寝るなど)
・ベットは寝るためだけ(本を読む、TVを見る、スマホを見るなどはNG)
・夜寝る時間ではなく、朝起きる時間を平日も休日も同じにする
これを指導すると、患者はこう質問します。
「先生、それだと朝まで眠れなかったらと不安になりますよね。ずっと眠くならなかったらどうするんですか?」
三島先生の答えは、こうです。
「どうしても眠れなければ、朝まで寝なくていいんです。必要になったら人間は、最低限の睡眠は必ず取りますから。」
ええええ!いや、でも仕事ある人はそれはキツイですよね・・・。
でも、中途半端にしか眠れなくて睡眠の質が悪化しるスパイラルにはまり込んでしまうくらいなら、1晩徹夜をしても次の日に早めにバタンキューとしっかり寝るほうが、不眠の改善になるそう。
しかし、どれだけの人がこれを試せるか・・・。
私は睡眠障害なので眠れない夜なんてザラでしたが、そのまま起きてる場合は、次の日の昼に疲れて寝てしまうし(働いていないとき)、眠れなくても仕事や精神的に疲れているときは、眠れなくてもずっと横になってしまったりで、次の日の夜まで起きているなんて至難の業でした。
しかしそれは重度の睡眠障害や精神的疾患を抱えていたからで、普通の健常な人は上記の方法をぜひ頑張ってもらって、不眠を慢性化させないようにするほうが良いことは、実体験を持って言い切れます。
慢性化した不眠は本当に治療に手間取りますから、みなさんは不眠だと思ったら早めに対処をしてください。
現代の睡眠事情と睡眠が人に及ぼす影響
さて、ここで日本の睡眠の実情を少しご紹介したいと思います。
日本人の5人に1人が睡眠の問題を抱えるという現代の日本人の平均睡眠時間は、男性が7時間50分程度。女性は7時間33分と11か国の国際比較の中で際立って短いそうです。
(参照:三島和夫著書「8時間睡眠はウソだった」より)
家事や育児に共働き・・・日本女性の頑張りがありありと目に浮かびますね。
また、睡眠の質の悪化が人体に及ぼす影響はたくさんあります。
まず、睡眠障害の中でも睡眠リズム障害の患者さんは経過中にうつ病になる可能性が80%以上にのぼります。 私もパニック障害からうつ病に移行した経験がありますが、もとは睡眠障害が慢性化した結果と今は確信しています。
また、百万人以上を対象としたアメリカのデータでは、一般的に睡眠時間が7時間台の人が一番長生きするそう。また、7時間前後の睡眠を取っていれば、生活習慣病である糖尿病や高血圧、うつ病などにかかる確率が最も低いのだそうです。
また、寝不足が続いている人、寝すぎが慢性的な人は肥満になりやすく、脳卒中や心筋梗塞、がんなどに将来かかる可能性に影響するそうです。
つまり、適切な睡眠時間を確保している人の死亡率は低くなり、睡眠が3時間程度の不眠が慢性化した人、また10時間以上眠る過眠症の人は死亡率が高い。
もっとも、これは一般的な話であり、体質によってショートスリーパーやロングスリーパーは実際に存在して、その人にとっては一般論が当てはまらないことはあります。
それと、私たちの認識で間違っているものを発見しました。
それは女性が気にする「お肌にいい睡眠時間帯」です。
お肌のゴールデンタイムというと夜10時~深夜2時という常識がまかり通っていますが、これは完全な間違いだということ。
実は、睡眠は寝着いてから3時間の間に最も深い状態になり、その時間帯に成長ホルモンが分泌されます。
つまり、夜型の人が夜中3時に寝ても、夜勤の人が朝から昼に寝ていても、寝着いてから3時間の深い睡眠がしっかり取れているなら、肌をはじめ体の細胞の修復に必要なホルモンがちゃんと出るのです。
これには、夜型の私も納得!夜型だと言ってもお肌の状態が悪くなったことがあまりないんですよね。 それよりも、アルコールや最悪なのはタバコのほうでした。
ここまでみて、やはり睡眠というのは生きる上でとても大事なもので、将来の健康を左右する重要な要素だと言えます。
短期間で睡眠に問題がある場合は、様子見もいいでしょうが、長期的に問題を抱えているなら自身の睡眠を見直したほうが得策です。
8時間寝ていなくても気にしない!
昔から王道として言われてきたこの言葉「睡眠は8時間」。
これも今は間違いだというのがわかっています。
アメリカと日本の研究所で、脳波を図りつつ睡眠時間を調査した結果、睡眠の平均は、15歳の子供までがおよそ8時間、30代までがおよそ7時間弱、45~60代で6時間半といった結果だったそうです。
そう、8時間睡眠というのは子供に必要な睡眠時間であって、大人にはそこまでの睡眠は実は必要ではない。 老人になると、もっと睡眠は短くてよいそうです。
しかし、介護施設などに入っている方はベッドにいる時間が長く、どうしても分散して眠っているので、夜の睡眠の質はどうしても悪化せざるを得ない。本来なら、年を取るほどに昼間はもっと活動的に過ごし、夜も遅く寝るくらいでちょうどいいのだという。
病気や精神的に疲れ切っている場合は睡眠を長くとって体を回復させることがあるが、そうでなければ、わたしたちミドル世代の睡眠は7時間以下で十分なようだ。
睡眠の基本を正しく知る
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があることは、みなさんも知っていることですよね。
ノンレム睡眠はとても大事なもので、その中でも初めの3時間に現れる深い睡眠は、大脳皮質を冷却する睡眠だそうです。
そして、レム睡眠は体の休息、エネルギーの節約をしている時間帯であり、夢を見る睡眠ですね。
レム睡眠は英語で眼球が素早く動くことを意味していて、この眼球が動いている間に脳は様々な記憶を整理したり、記憶に焼き付けたりしているようです。
つまり最初の3時間をぐっすりと眠れていれば、とりあえず脳の疲れは取れていると思っていいのではないかと私は解釈しています。
ただ、頭を使いすぎたときは、じっくりと休める必要がありそうですね。
自分の睡眠クロノタイプと体内時計を考えてみる
さて、では自分らしい眠りをどうやって見つけるか。
これは正確な情報を得ることはやはり難しいそうです。
なぜなら、人の体内時計のタイプも、人の生活環境もそれぞれだから。
また、寝着きやすい時間帯は体内時計で決定されていて人によってかなり違う。
ただ、基本を知って自分の睡眠について考えることで、少しずつ自分の睡眠をうまくコントロールできるようになり、 環境が変わってもそのたびに調整しやすくなります。
まずは朝方か夜型かなどクロノタイプを調べてみよう
以下のサイトで、3種類のテストができます。
⇒睡眠医療プラットフォーム
このテストではだいたいの傾向が算出されますが、たとえば今の生活状況で「夜型」と出た人でも、仕事さえ変えれば朝に起きるのは苦でないという人(つまり、変えようと思えば適応できる人)は、本来は夜型ではありません。
今の自分の体内時計はどんな感じか?
研究所などで調べることは物理的に難しいので、私は自分なりに下記のように考えて度々見直しています。
1.自分が一番寝やすい時間、または眠くなる時間が何時くらいか。
2.自分が一番起きやすい時間、または頭もすっきりとする起床時間
3.1と2の間の睡眠時間は何時間か
ただ、これについては仕事などで疲労していると、睡眠の質が悪くなったりで長時間眠ってしまうこともあるために、連休の2日目以降や年末年始やGWなどの長期休暇に、体の疲れが取れている日に調べてみるほうがいいと思います。
本当なら何も予定や仕事がない状況で、変化があまりない環境でしか正確なことがわからないので、研究所などでは完全に個室の管理されつくした空間で脳波などを調べるようですね。
体内時計がわからなくても、睡眠不足に陥っているかを確認してみる
本来、土日も同じ時刻に起きることが大事ですが、確認のために一度だけ実験するということで、下記のように試します。
1.翌日に起きる時間を気にしなくていい日、しっかり眠気が出てから眠る。
2.1人で眠り、目覚ましをかけず、遮光カーテン・アイマスク・耳栓もする。
3.朝目が覚めても起きずに、もう眠りたくない!というところまで寝る。
4.寝ていた時間と、通常の日の睡眠時間の差を見る。
5.差が3時間以上なら、睡眠に問題があるか、または睡眠が足りていない。
以上のような手順で、自身の睡眠が不足していないか確認しましょう。
これで、自分にはだいたい何時間の睡眠が必要なのか、本当はこの時間帯に睡眠を取ることが良いのか、などだいたいの感覚を持てると思います。
生活はすぐに変えれませんから、適した時間帯が生活の時間帯と合わない場合は、生活の時間帯に合うように睡眠訓練をすることが健康には良いと思います。
認知行動療法を取り入れて、睡眠を改善する
睡眠の認知行動療法は、実はけっこう厳しい指導です。
記事下で参考にした書籍も紹介しますが、簡単に挙げると以下のようなものです。
1.直近の1週間で平均1日何時間寝ていたか出す。
(中途覚醒や寝付けなかった時間、トイレなどを除く)
2.平均時間+30分の時間を計算し、たとえば6時間なら、
翌朝の起床時間の6時間前に寝る。
(これは寝着く時間などを考慮していないので、必要より
少ない睡眠時間です。)
3.つまり朝7時に起きる人は、6時間睡眠なら夜中1時まで寝てはいけない。
それを1週間続けることと、昼寝をしないこと。
これでだいたい2週間くらいで不眠が治るそうです。
ただ、睡眠リズム障害などへ症状が移行している治療が必要な人は、体内時計がおかしくなっているので、治療をすることが必要です。
私の認知行動療法体験談(意図しないまま実践することになった結果は?!
⇒【関連記事】認知(行動)療法で私の睡眠障害が改善した体験
睡眠を雑に扱ってはいけないぞ
結論として、睡眠の問題は昔よりももっと意識的に取り組むべき課題だということです。
健康を気にするのと同じくらい、睡眠も大切にしなければなりませんね。
「明日死ぬかもしれないから、今を楽しむ!」と私の友人は豪語していますが、私はこう思います。
「今を楽しむために、ベストな体と心の状態を保たないと!」
みなさんも、睡眠を大事に、有意義な毎日を送りましょうね。
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