2020/05/27
最終更新日:2020/06/01

合わない人と仕事をする意味はあるのか。人生の転機と捉えよ


おそらく誰しもが経験したことがある感情「この人とは合わない」。

もしこれがプライベートなら、実際に会う必要は皆無です。人とのコミュニケーションや自分の精神の成長を考えるのであれば、それは職場で十分に可能だからです。プライベートまで精神を削る必要は全くないのです。

さて、では職場の場合はどうか。

その人と会わなくするという選択肢は、「辞める」「異動する」などの思い切った決断をするしか方法がないですが、それはちょっと待って!

その前にやらなければならないことがあります。

それは「その経験から何か一つを学ぶこと」。それから辞めるなり異動したりしてください。

何かを学ぶには、考えることと対処することが必要です。

1.気にしない人間になる

2.上司に相談し、その人との接触を減らすようにする

3.辞める。異動する

1は「内面的変化を自分に起こす」ことです。それは自己成長につながります。2は「物理的対処を距離をとる」こと。これをしてわかるのは自分の職場での評価です。3は「環境を変えてしまう」つまり、人生に大きな変化を起こすこと。

では、詳しく考察していきましょう。

気にしない人間になる(内面的変化を起こす)

正直、自分の精神面を変えるのは一筋縄ではいきません。私も何度も「気にしないようにしよう」「人は人、自分は自分なのだから」などと言い聞かせ、気にしない人間になろうと努力しました。しかし、実際には無理でした。

自分が無理なことを人にすすめるのもおかしな話ですが、世の中には実際に「気にしないでいられる人がいます。ただ、そういう人は、標題のような悩みを持ちませんし、この記事を読んでないでしょう。ですから、この記事は私のように真面目に思い悩んでしまい、そして自分を変えれない人に向けて書いています。

ですので、ここで書くことは「変わる方法」ではなく、「自分の捉え方を変えて」、精神的に楽になれるような自分を目指すということ。

どうしても合わない相性というものがある

私の人生の中で思い至ったことですが、どうしても合わない人というのは存在します。それは努力云々の話ではなく、なぜか「自分の存在自体が相手をいらつかせる」という相手です。なんの言葉も行動も意味はありません。存在自体で合わないという相手がいるのです。

自分の言動や行動で相手は強烈なリアクションをしてきます。でもそこで理由を考えても努力しても、何も変わらない相手がいれば、それはまさしく生物学的に合わない相手と捉えましょう。どんな行動も焼け石に水。こういった相手は接触を断つという方法でしか解決策はありません。歩みよりなどとんでもない。歩みよろうとするたびに威嚇されます。

無駄な努力はやめましょう。自分を痛めるだけなのです。自分を痛めない方法を学ぶことは、人生の荒波に耐える一つの手段になると知ってほしいと思います。

図太くなるか、嫌な奴になるか

私は図太くなれません。神経が細いんでしょう。図太いという言い方は嫌な言い方かもしれませんが、人を気にしない強さを持つ人は、強いと思います。

つまり「別に嫌われてもいい」という勇気を持つことができるか。強さを持てるか。

もしも、合わない相手にすっぱりと「私たちはとても合わないようですね。接し方を変えたほうがいいかもしれません。」とでも言えれば、すっきりするような気がしていました。または、「あなたとは仕事できません」と断絶するか。

しかし、私は悩みました。

「それって社会人としてどうなの?」と。

わざわざ相手に言うことは、相手を傷つけることになるかもしれません。さらなる軋轢を生む可能性も大きい。私は結局本人には言わないことにしました。

けれど、言わなくても態度で決然とすることは可能です。それがたとえ上司や先輩であっても。仕事の話はしらっと確実に対応し、それ以外は「なれ合いません」「距離を保ってます」感を出すことはできるだろうと。

こういった割り切りを持つことで、その時は嫌な感情があっても、引きずらないで楽になることができるなら、心の中で自分に強さを持つことを求めてもいいと思います。

自分の人生を否定しないでいい

嫌な人と接するたび、合わない人とバトルするたびに「私の何がいけないんだろう」「マイペースな私が悪いのか」「自分を変えることができない」などと悩んでしまうことがよくあります。

私には正解がわかりませんでした。できる人は違うのでしょうか?

そんなときにyoutuberのひかるさんの「嫌われながら好きなことで生きていく」という動画を見ていました。

ひかるさん曰く、「上司や同僚や会社がクソだと思うなら、そこにいるあなたもクソである」論を聞いていて、「私もじゃあクソってことになるのか」としばし考えました。

上司や同僚をクソと思いませんが、仕事仲間に不満を持つことは今だってあります。合わない相手ならなおさらのこと。そんなときに、相手に対して不満を持つ私もダメってことか」と考えてみましたが。

確かにそうかもしれないけれど、それは悪いことじゃないと思いました。

クソで何が悪いんだと。

おそらくひかるさんが言いたいことは「自分の人生を否定しろ」ってことではないと思います。自分の立ち位置や、今の価値を正しく知って行動しろということなのだと思います。

私は自分をクソだとはやっぱり思えなかった。しかし、ひかるさんの動画を見て思えたのは、クソにも何かを変えることは必要だってこと。だって、苦しみ続けるのは嫌ですから。クソから脱却したい。

なら何ができるのか。自分を否定しない。でも何かを変えなければいけない。それに気づくことができるかどうかが、強い人間になれる秘訣なのかもしれないと思い至りました。

上司に相談し、その人との接触を減らすようにする(物理的距離を取る)

これは難易度が高いと言える行動ですが、効果はてきめんです。さらには、「自分の職場での評価を知ることができます。

どういうことかというと、上司に「あの人とは本当に合わなくて悩んでいるので、仕事の接触を減らしたいです」と相談したとする。上司の心の声は以下の2パターンに大きくわかれると思います。

1.「面倒なことを言い出したな。」「そんなわがまま社会で通用しないぞ。」

2.「困るのは困るが、仕事が円滑に進まないのは困る」「これで退職されても困る」

イレギュラーとして、3.「親身になって相談に乗ってやろう」という優しい上司もいるかもしれません。しかし、だいたいが上の2パターンかと。

1の困ったちゃん扱いをされるということは、まだ職場で新人であるか、評価はそこまで高くないと判断されます。2の場合、上司も対応してくれる気があるということは、仕事でそれなりの評価を得ている可能性が高いと思います。

さて、ここで物理的距離を取れた場合にいくつか問題いは発生します。合わない相手に「避けられてる」と気づかれる可能性、そして周囲に何かしら思われる可能性があるということ。つまり嫌われたり批判されたりすることの覚悟が必要になってきます。

しかし、それさえ持てるなら、合わない相手との仕事というストレスから随分と解放されることは間違いありません。

それに、仕事に我慢は必要といっても、それは苦しむくらいに必要なのでしょうか。私は苦しんでまで仕事をする必要はないと思っています。人生の時間は短いのです。苦しむ期間は少ないほうが絶対にいい。

たとえ誰かにどう思われても、自分の精神面を守るということは自分の人生を作っていく決断ができるということ。恐れをなくし、自分に必要な判断をできることは、大人だからこそできる行動ではないでしょうか。

余談ですが、私が店長をしていた頃、どうしても会うだけで怒鳴られるお客様がいました。もう何を言葉にしても相手を逆上させるというとんでもなく悪い相性でした。私は、ある意味仕事を放棄しました。その人の対応はすべて、後輩に託したのです。責任者としてどうかとは思いますが、店の評判や、空気が悪くなるだけなら、私の立場やプライドなんていらないと思いましたし、嫌な思いをしてまで対応する必要はないと判断しました。

それが正しかったのかはわかりませんが、私は仕事を続けることができました。

あのお客さんはもう私のことを覚えていないでしょう。そして仕事仲間もそんな出来事は忘れているでしょう。人にとって他人の出来事や心境はそんなものなのです。だからこそ、人に苦しめられることは無駄なことなのです。

苦しむのなら、自分の糧になる自分の経験で苦しんだほうがいい。それは大事だったり関係を維持したい相手とのことであり、家族や友人のことであるべきです。

辞める。異動する。(人生を変更する)

一大決心です。ホイホイ簡単にできることではないですよね。収入や経験を捨て去り新しい世界に飛び込むのは勇気がいります。

でも、どうしても苦しく、そして自分が努力しても周りに訴えてみても、状況は変わらなかった場合、もうその場所は自分がいる場所ではないと判断すべきです。

仕事で思い悩むときに、対処を考えるとき、冷静に自分を分析してみることが必要です。「自分の何かが悪い」のであれば、改善する。「自分にここまで苦しむ非はない」と判断したなら周りに相談する、異動や仕事の調性を打診してみる。

上記で書いた精神的変化を起こせるかやってみる。それでもダメならこう考えます。

「ここでなければだめなのか?」

「同じことは他の場所ではやれないのか?」

答えはNOです。

他の場所でも同じような仕事はできますし、仕事は他にもたくさんあります。転職や職場へ慣れる期間などはどうしても必要になりますが、環境を変えても仕事はできます。あとは飛び出す勇気だけです。

それに「辞めます」と言った際に、必ず理由は聞かれます。その時、上司がそれを聞いて改善しようと努めてくれるなら、あなたは評価されていて、上司が動く価値のある人間だと自分を認めることができます。

それに私は転職することを悪いことだと思っていません。別の記事でも転職を繰り返すことを恥じないでほしいと書きました。

⇒「仕事が続かないことを気にするな!生きることがあなたのやるべきこと」 https://karen51.com/not-continue

これからもっと転職していることは当たり前になっていくはずです。自分に合う環境をとことん探してみてもいい。私はもうすぐ40歳ですが、今からまた転職を予定しています。うまくいくかどうかではなく、自分の人生を受け止める覚悟は持っています。

勇気を持つ。決断することは勇気です。

自分がどこまで何に耐えることができ、それでも受け入れられないことはなんなのか。合わない人というのは、それを教えてくれる転機なのだと思います。

あきらめることは可能性をつぶすことです

勇気がないから耐えていくことや、変化は怖いから我慢して今のまま働き続ける人は大勢います。収入が変化することで生活が困難になるわけにはいかない家庭を持つ人、介護する両親がいる人、障害を持っている人。

それでも、不幸なままでは自分がもったいない。

退職や異動は無理でも、自分のために何かを変える努力をしてみることや、環境を少しでも変えれないかあがくことは自分のためです。

何かを少しでも変える勇気があれば、自分は成長していくのです。

人生は後になって振り返って自分で評価するものでしょう。後にならないとわからない。だから、今できることをやらなければ。あきらめてはいけません。

合わない人は自分の過去を振り返り、転機を示してくれるのに役立ちます。

「イヤな人に会った」「本当に我慢ならない」

そう思うだけではなく、「これは何を私に示しているのか」を考えてみてください。それを繰り返すことで自分がどのような人間であり、何を求めているのかを知る手がかりになる。

未来の自分の人生を作ること。

それは日々の葛藤の中に隠されている学びなのだと私は思っています。


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