2018/01/11
最終更新日:2020/06/08

派遣の2018年問題は、将来のビジネスプランを考えるチャンスとも言える


今回は派遣の2018年問題についての記事を読んで、深く考えさせられてしまったので、ここで感想をシェアしたいと思います。

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派遣という働き方とは

今更ながら「正規雇用」と「非正規雇用」について、要点をまとめてみましょう。

<正規雇用>
雇用契約書がない=無期雇用。定年まで雇用し続ける義務が会社にはある。

<非正規雇用>
雇用契約がある=契約期間が終了したときに、継続雇用される保証がない。

<派遣社員>
契約期間がある外注の社員。雇っている企業は、その社員が持つスキルを派遣会社から買っているということ。非正規雇用との違いは、その仕事に適正がないと判断された場合に、派遣社員の入れ替えを会社が申し出ることができ、派遣社員は仕事を失う可能性がある。これ実際に「人を替えてくれ!」と言われたことを知ったら・・・すごくショックですね。

2018年問題とは

これは、有期雇用契約者(非正規雇用のパート・アルバイト・契約社員と、派遣社員など)の働き方を変える法改正によって、2018年に労働契約の見直しを迫られる派遣社員が多く出そうということで「2018年問題」と呼ばれ問題になっています。法改正の詳しい内容については、興味のある方はインターネットでお調べください。ここでは、ポイントを取り上げて考察してきます。

・5年以上の雇用契約者は「無期雇用契約」に移行できる権利が発生する
・3年以上同一企業の同一部署に勤める派遣社員は、派遣先企業での「直接雇用」か、派遣会社での「無期雇用」に移行する可能性がある(義務ではない)
(※なお、上記に該当するかは法改正や施行開始日、各人の現在までの雇用状況によって変わりますので、所属する会社で確認、および各サイトでの情報を入手願います。)

このことにより派遣社員の雇用は今よりも安定したものになるのではないかと思われますが、現実はそううまくは行きませんよね。もともと派遣というのは、臨機応変な雇用調整ができる柔軟性から多くの需要が発生していたわけで、その柔軟性がある意味で失われるということになれば企業も今後の雇用について考えざるを得ないでしょう。

法改正による派遣社員のメリット・デメリット

派遣社員が「無期雇用」で得るメリットは、
・派遣される企業が決まってない期間は派遣会社にて休業手当がもらえる
・社会保険や有給休暇が契約終了でリセットされることなく引き継げる

デメリットは、
・企業・勤務地・労働時間などがこれまでのように自由に選べなくなる
・待機中に休業手当が発生することになる「無期雇用」を派遣会社が安易に受け入れない可能性が
ある

・無期雇用の社員を派遣先企業が受け入れない場合、派遣先が変更になる

これは、無期雇用の人材の時給を上げざるを得ない場合、仕事のマッチングが難しくなることや、派遣としては同一部署で3年までしか働けないという法改正により、企業側は直接雇用への切り替えが必要となるため、いろんな制約を受けてしまう印象ですね。

「無期雇用」を希望しない派遣社員が増え、また無期雇用を受け入れない企業が多ければ、派遣として職場を移り変わりする人が増える、という構図になる恐れがありますね。それは、働く人にとって長い目で見て「不安」を増やすことになりそうです。

よって、あえて安定を目指すように動くことをオススメしたいと私は考えます。

表面上のメリット・デメリットではなく新しい働き方を考える

ここまで書いてデメリットが多そうに思える法改正だが、この法改正で目指す最終的なところは「雇用を安定させること」ということなのだろうと思う。目指したいところは理解できる。

私自身は有期契約で働くことに肯定的である。ただし、理由がある場合のみだ。もし、これといった理由がなく派遣社員として働く人たちにとって、この法改正はある意味、有意義なものではないかと思っている。

若いうちは契約期間がある仕事でも乗り切れるだろうが、よく考えてみてほしい。50代60代になっても有期契約で働きたいだろうか? 契約が切れたり、仕事を失っても、前向きに新しい仕事を探したり、新たなことに挑戦する体力や精神力はあるだろうか?

何歳でも新たな挑戦はできると私は思っている。でもそれは、最低限の収入や資産のベースがあってこそだ。家族の資産があるなど、特別な人を除いては生活費の確保は必須である。有期契約でも働いていける気力と強い精神力はあるだろうか?

私自身、このことについては深く考えさせられ「50代からは1つの仕事に専念したい」という考えに至った。それまでに必要なスキル、経験を蓄積しようと改めて自分に誓った次第である。

みなさんもぜひ改めて考える時間を持ってほしい。そして自分にとって必要な情報を得て、将来へのビジネスプランを再検討し、有意義な社会生活を送ることを目指してもらいたいと思う。情報は一つの指標でしかない。自分の状況と意思を照らし合わせ、より良い選択をしてもらいたい。

今回の話題は、私たち働き世代がこの不安定な社会の中で生き延びる方法を新たに模索すべきっかけであり、強い意志を持てと誰かに言われているような気がする。


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