朝起きれない、仕事に遅刻する-そんな経験を長い間繰り返しているとしたら、あなたは睡眠障害を患っているのかもしれません。
睡眠障害を持ちながら社会で生きていくことは容易いことではありません。それは、早い人で子供の頃から始まります。社会への違和感と過度の自己嫌悪。
もし、下記のような経験を持ち社会不適応に悩んでいるのなら、睡眠専門医を訪ねることをおすすめします。睡眠障害は一人では戦えないし、戦っても長い年月がかかります。
私のように長年苦しむ人が、早くその理由に気付けますように。そして、睡眠障害を患う仲間たちが未来により良い生活を送れるようにエールを送りたい。
今回は、私の最近の現状を少しと、睡眠障害が悩む過程をまとめています。
目次
non-24である私の現在
最近のここ2ヶ月の睡眠記録を見てみると、4月が完全にめちゃくちゃでnon-24の症状がこんがらがっていますね・・・しかし、5月は睡眠相後退症候群に近い様相を推移しています。ここ2年ほどは、だいたいこんな感じです。どうしてもひと月の中で少しずつ睡眠時間はずれていったり(non-24の症状が少しは出たり)しますが、調子が良いときは朝6時頃就寝~午後4時頃起床で比較的安定します。
しかし、普通の人が見たらびっくりしますよね。完全に昼と夜が逆転の生活ですから。しかし、普通に生きれないのが睡眠障害者なのです。
さて私は現在、通信大学の学生ですので、仕事はアルバイトをしています。主に夕方から深夜0時にかけて、プラス、たまに早朝6時からの勤務に入ることもあります。え、早朝は起きれるの? と思われるかもしれませんが、朝の5時頃は起きていますので、そのまま勤務すれば問題ありません。
睡眠障害の中でも私が属する概日リズム障害は、眠れないのではなく、睡眠の起床と覚醒のコントロールがきかない障害です。
睡眠の時間と体内時計が合わないのです。体内時計に合わせると、社会生活が困難になる。そう思ってもらえばいいと思います。
かつ、一度安定してもどんどんと後ろにずれていく非24時間型睡眠覚醒症候群(non-24)の私は、数か月に1度はめちゃくちゃな睡眠と生活が合わず、憂鬱なひと月を過ごしたりします。
さて、では睡眠障害の人はどういった社会生活の困難を抱えるのか、ここからは私の過去の体験と感想です。
子ども時代、学生時代に遅刻の常習者となる
私は高校時代、学校でトップの遅刻常習者でした。まあ、理由は毎日遅刻しているからなんですけども、生徒指導部の壁に遅刻常習者は棒グラフが張り出されているんですよね。私は3学年のトップでした。
でも、不登校者でも引きこもりでもなく、ただ朝が起きれないから遅刻していたんですね。その代わりに、私の自慢は成績が優秀だったことです。わりかし学年上位の成績を保持していたと思います。ホームルームに遅刻はしていても、その後の授業には出ていましたし、眠れない夜の時間に暇だったので勉強していました。睡眠障害と能力は関係がないことをここで伝えたいと思います。
さて、子供時代~中学生の間は、まだ母親が頑張ってくれており、無理やり起こされ引きずられて家を出ていたので、遅刻はなんとか避けれていました。ただ、小学生の頃から起きれない児童だったことは確かです。
それと、これは関係があるかはわかりませんが、私は小学生の頃、夢遊病を発症していました。とくに病院に連れていかれたわけではありませんでしたが、家族がのちにそう語っていました。夜中に泣きながら家を歩いていると。ちょっとホラーですが、その頃から睡眠に問題を抱えていたんでしょうね・・・。
もし、同じように子供の頃から朝が起きれない方は、私と同じ睡眠リズムに障害を持つ人間なのか疑ってみてください。
社会人でも遅刻。退職理由も「出社できないから」
異常だと思いますか?
でも、これは私の現実でした。
最初は気合を入れて出社していたものの、いつ頃からか出社できなくなっていき、ついには立場がなくなり退職する。それでも私はどうにか5年続けたので、相当頑張ったほうだと最初の主治医に言われました。(その言葉は医者の慰めでしたが、私には「自分がダメな人間だから」という自己嫌悪がぬぐえるわけではありませんでした。)
いくつか転職をしていますが、だいたい3年目くらいから症状が慢性化して、5年たつ頃までに辞めていました。
8年前にパニック障害を発症して克服できたのが、4年前。そこからは、基本的にフリーターと通信制の学生、ブログ更新や、個人的に請け負う仕事をちょこちょこやりつつ、生活しています。ただ、そんな生活なので収入は多くなく、今後数年間で睡眠障害をもう少し改善させて、どうにか再就職したいと思っています。
仕事の集中力がなく、勤務中に居眠りする
これも本来ダメです、仕事できない人間代表になります。
でも睡眠障害の人にはよく起きる現象です。十分な睡眠を取れていないがために、日中に異常な眠気に襲われるのです。ナルコレプシーの方に近いかもしれませんね。
異常な眠気のために集中力が続かず、居眠りしてしまう。とてもじゃないが、仕事なんてできない状態でした。私が23~25歳の頃です。よく働けていたものだなぁと今なら感心します。会社もよく雇い続けてくれたよなぁと。
現在はというと、睡眠不足や眠れないときは、別の時間に仮眠の時間を取って対処しています。また、勤務が7時間程度と少し短めにしていること、夕方からの出勤なことで仕事に遅刻したり、仕事中に寝てしまうことは完全になくなりました。
仕事を長期で続けれない。貯金なし保険なし。
仕事を長期で続けれないとなると、経済状態は安定しませんので貯蓄などがあまりできません。貯蓄しても、仕事をしない期間や転職期間に使ってしまったり。また、生命保険など継続的な保険に入ることも私はしていません。健康保険や税金を払うことで精いっぱいだからです。
一つ心配になっているのは、収入が低いために年金納付を免除してもらっていることでしょうか。支払っていないのと同じなので、将来、受け取る年金はかなり少ないはずです。
アラフォーで、貯金なし保険なし、一人暮らし。
結構、致命的ですよね。でも、私は精いっぱいやれることをやってきたので、後悔はしていません。ただ、過去を振り返るなら、「子供の頃に、精神科に連れていってもらいたかったなぁ」とは思います。
もっと早くに睡眠障害と向き合えていたなら、社会生活をもう少しうまく過ごせたのではないかと思ったりします。
※しかし、ここで言っておきたいのは、あくまでこれは私の性格や能力の問題もあって、こうなったわけであって、睡眠障害を持っていても立派に生活し、経済的にも安定している方もいらっしゃることでしょう。
将来、一人で生きていけるかの不安
睡眠障害など、生命に関わる病気でなくても、一人でいるよりもパートナーや支えてくれる人がいるのは大きな力になります。一人では管理することが難しいことを手助けしてくれる人がいる。それは幸せなことだと思います。
たとえば、私のように一人で暮らしていると、不安は結構あります。
仕事を続けていくこと自体が難しいのに、キャリアを積んでいけるか、安定した給料を確保していけるか、貯蓄を増やせるか、つまりは「これから生きていけるだろうか」という不安がどうしてもあります。
家族に支えられる未来も考えたことはありますが、私には無理でした。家族に「あなたと生活はできない」と言われたからでした。その時私は、こう思ったのです。おそらく、誰かパートナーを持っても同じことを言われるのだろうなと。
それなら一人で頑張ってみようと思ったのですが、不安はぬぐえません。
どうして私は人よりも不具合が大きいのか、何が足りなかったのか、なぜこんな人生を歩んでいるのか。すべて自分で選んだ結果ですが、障害を持っていなければ選択肢はもっと多かっただろうと思うのです。
あなたはどうでしょうか。
社会で苦しんでいないでしょうか。助けを求めていないでしょうか。
もし、私と同じ症状を感じてきたのなら、専門医に診てもらってください。何事も治療は早いほうがいい。たとえ完治しないにしても少しずつコントロールは可能になるはずです。
私も不安を感じながらも「あきらめないぞ」「自分を信じるしかない」と言い聞かせて生きています。まだ、やれることがあると思いたい。
睡眠障害は、社会適応障害の1つと言えると思います。命に別状あるわけではないけれど、障害であることに変わりはない。睡眠障害の人の苦悩が少しでも誰かをなぐさめる一つの声になることを祈って。
⇒関連記事「non-24と共に生きること」https://karen51.com/non-24
2020.6.4 karen
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